- 2009-01-08 (木) 23:53
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制作者が全てを配慮できる喜び
このスクリーンセーバーは、カレンダーで今日の日付の商品詳細ビデオを再生し、それが終わると前日の商品ビデオを再生、これを1月1日の最初の商品ビデオまでさかのぼって再生します。それが終わると一旦フェードアウトし、次は上からサムネイル画像がゆっくり下りてきます。そのサムネイルの一部は動画になっていて、そのおかげでのんびり・ゆったりしたシーンにも関わらず、閲覧者を飽きさせない効果を生んでいるように思います。各商品からMUJI ショッピングサイトへの導線が用意されており、気になったらスクリーンセーバーから商品購入ページを開けるのは広告としてもすごく上手いなというのは前回のエントリで書いたとおりです。
当たり前ですが、上のようなコンテンツ導線や画面デザインは、製作スタッフの誰かが考えたものです。
- 「今日の商品を見せた後、次はどうするか?」
- 「BGM の再生は最初はオン?オフ?どっちがいいかな?」
- 「BGM は1曲ループ?それとも次々とローディングしていく?」
- 「全部を動画にしたらダウンロード重いから、一部だけ動画にしてみて・・・これも表現としてアリじゃん!」
など、全てがゼロから考えられています。企画段階から製作段階までのあらゆるフェーズで、
- 「いきなり音が鳴ったらユーザをビックリさせてしまうのでは?」
- 「じゃあ音はフェードインさせたら、驚かせなくてすむかもしれないな。」
- 「このフローでビデオを流せば見る人も自然に思ってくれるかな?」
- 「ガツガツした商魂を感じさせない程度の商品リンクの入れ方ってどんなんだろう?」
- 「BGMを裏側で勝手にダウンロードしたら不快に思うのでは?」
- 「どのタイミングでデータをダウンロードさせればストレス無く動作するかな?」
- 「カレンダーを全部見た人にはちょっと違う画面を見せてあげると嬉しいのでは?」
- 「ボタンデザインはできるだけ控えめに、でもきちんとボタンを気付いてもらえる程度に。」
- 「クライアントさんも喜んでくれるように。データ管理しやすいように。」
などなど、スクリーンセーバーの使われ方・ユーザの感じ方・広告効果・デザイン面・技術仕様のあらゆる側面から最適な仕様が策定されています。「ユーザーとの心理戦」みたいなのを製作スタッフ内でシミュレートして作られているわけです。
「ここをこうしたらユーザはこう感じるかもしれない」
これを幾重にも考えていくことがコンテンツを作る人にとってとても楽しい作業だし、だからこそ僕も Flash とか UI とかが好きなんだと思います。難しい作業だけど。
昨晩の素敵体験
僕は家でも PC モニタの前に座りっぱなしな感じですが、とはいえちょっと味噌汁作ったり、洗濯物を取り込んだりといった日常作業をする時には、席を離れます。
昨日 PC 作業をちょっと離れて洗濯物をたたんでいた時、気付いたらモニタが playMUJI のスクリーンセーバーに変わっていました。「おっ」と思って、デフォルトでオフになっている BGM をオンに切り替えると、サイトでも流れているケルト調の BGM が流れました。僕は無印良品の店舗でもこういう BGM が鳴っていて、素敵な雰囲気だなと思っていた(ブランディングされていた)ので、自分の部屋が MUJI の店舗のようなオシャレ空間になったような気がしました。スクリーンセーバーが部屋をいつもとは違うオシャレ空間に変え、洗濯物をたたむというありふれた行為がちょっといつもと違う感じにしてくれたのです。
BGM とスクリーンセーバー
前述の通り、このスクリーンセーバーでは BGM が流れます。僕のデスクトップ PC は上等なスピーカーが付いていることもあり、昨日のような体験ができました。本音を言えば デフォルトでオンになっていてもいいなと感じましたが、会社のノート PC でいきなり BGM が鳴ったら「ビックリさすなよ無印良品!!」ってなったかもしれませんので、あくまで自宅のデスクトップの場合の希望です。(これはあるいは SharedObject でオンオフを記録しておければいいかも。)
また、ユーザが席を離れる時に iTunes で好きな曲流しておけばもっといいじゃん、という意見もあるかもしれません。でも僕というユーザはちょっと席を立とうとしてわざわざ iTunes を再生しないし、5分のつもりが20分席を離れることになったのかもしれないのであって、昨日はそのシチュエーションに、このスクリーンセーバーが丁度ハマったんです。向こう側から素敵な体験を持ってきてくれた嬉しさが僕の中で無印良品のブランディング向上に繋がった感じです。
この辺が最初にも書いた「制作者のシミュレーション」の結果ですね。
そして、家庭内でのデスクトップ PC におけるスクリーンセーバーのあり方を考えると、当然ですがスクリーンセーバーは席を離れた時に動くものであって、その時ユーザはモニタから目を離すものです。だからモニタにカッコイイ映像を流しても、その時ユーザは別の作業をし、別のものを見ている可能性が大きいです。そこで、ユーザが席を離れた時に音楽で空間を演出してあげるというアプローチ。すごくアリだなぁと実感しました。
※ただ、この作品はだいたい白画面なので「画面の焼き付きを防ぐ」という”スクリーンセーバー”本来の目的を果たせているかは謎ですが(笑)
Flash とスクリーンセーバー
こういう操作できるインタラクティブなスクリーンセーバーは、もちろん Flash で作ります。どんなツールを使って Flash をスクリーンセーバーにするかは前回のエントリで皆さんにコメントもらっています。ありがとうございます。
動画や音楽など、データが必要になったタイミングでネットからダウンロードすることもできるので、インストーラのサイズを抑えられるのもメリット。この playMUJI スクリーンセーバーのインストーラも1.2MBと軽量。
自分で作ろうとしてることもあり、ちょっとスクリーンセーバー(的なもの)に興味がありです。発想としてはデジタルサイネージにも繋がりますね。
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