iPhoneアプリ版PaPaPaRoulette作った時にUIについて考えたこと

  • 2010-02-26 (金) 2:53
  • works

無料iPhoneアプリとして「PaPaPaRoulette(パパパルーレット)」というルーレットアプリを公開しました。
http://mtl.recruit.co.jp/sandbox/terai/roulette/

アプリ自体はシンプルですし、上記リンクをご覧いただけばと思いますが、今回このiPhoneアプリのUIを作っていたときに考えた仮説、自分の趣向に気づきました。

分かりにくい UI の効能?

上のビデオのとおり、このルーレットアプリは左下の小さなボタンをクリックすると「人数設定」モードに切り替わります。実は背景のどこをクリックしてもモード切り替えになります。リリース寸前まで左下のボタンすらなく、ただ背景をクリックして切り替えるという仕様にしていました。
その段階で知人数名にテストしてもらったところ、ほとんどの人が(背景をクリックすることなく)人数設定モードに気付きませんでした。偶然背景にタッチしてモード切り替えになっても、今度は黒い輪を指で回すことに気づきませんでした。
でも、5人に一人ぐらいの割合で、なんとなく背景にタッチして、なんとなく黒い輪を回した人もいました。

一旦話を変えます。

Rotring のトリオペンを一目惚れして購入しました。

ボールペン(黒・赤)、シャープペンの3つのペン先を選ぶのですが、その切り替え方がとても好きなんです。

柄の部分にそれぞれの機能のマークが描かれていて、各マークを上にした状態でノックすると、その上にしたイラストのペン先が出てくるんです。何も言わずに人に貸すと、ほぼ誰も気付けないUIです。僕も店頭で知らずに触ったときはしばらく気付けず、不良品かと勘違いしたくらいでした。

でも3色ペンなのにこのシンプル過ぎるUI、絶対何かある!という確信はありましたので、店頭でしばらく触っていると、偶然そのルールに気付けたんです。とても気分がスッとしました。

この時思ったのは、初見で分かりにくい UI であったとしても、

  • もうすこし機能があるはずなのに、それに比べてUIがシンプル過ぎる場合、ユーザーは対象をいじくりまわす
  • その中で偶然の発見があり、嬉しい気持ちになる
  • 一度気づいてしまえば、それ以後は支障なく使える UI であれば
  • その難解・癖のあるUIを使いこなせることに優越感を感じ
  • 癖があるが故に、他の人にも教えたくなるのではないか

と思ったんです。実際僕は上のように感じましたし、この UI の面白さを人にも教えました。そして当時3000円ぐらいお金払ってこのペンを買ってるわけです。嫌消費の傾向がある僕がずぶずぶにアクションしたわけです。

話をルーレットアプリに戻します。
以上のような思いもあり、テスト段階で数名しか気づいてもらえなかった UI でしたが、ほぼそのままリリースしてみました。まぁ Rotring のトリオペンほどのデザイン的解決は(僕の力不足で)達成できていないかもしれませんが、それでも前述の5項目を満たすことを目指して作りました。

使いこなしてる姿がカッコいいか

もうひとつ。ふと街中や飲み会で使うことも多いiPhoneアプリは、そのアプリを使っているユーザーの所作がカッコよく見える・スマートに見えるというのも UI を作る上で考慮すべきポイントかと思います。

ただしツール系アプリに限る?

一方、不特定大多数のユーザーにアクセスしてもらい、そこでユーザーを漏らさずきっちりコンテンツの中身まで読ませることが第一目的であるような Flash サイトでは、分かりにくい UI では完全に失敗ですが、今回のルーレットのようなツール系アプリであれば、そういう「一見分かりにくい」「ユーザーの気づきに期待する」ような UI も結構面白いのではないかなと思った次第です。

そういう経緯があって、こういうアプリになりました。無料なので是非どうぞ。
> PaPaPaRoulette
ただ、一世代前の iPhone 3G だと動作がもっさりしてしまうのは、完全に僕の力量不足ですすいません。

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