「パズル&ドラゴンズ」がとても面白い

ガンホーが作ったiOS対応ゲーム「パズル&ドラゴンズ」がとても面白いのでご紹介します。

カード、合成、ガチャ、体力と回復アイテム、ソーシャルメンバーを連れてダンジョンをクリアすると次のダンジョンクエストが登場して、、という最近のソーシャルカードゲーム要素をおさえつつ、ネイティブアプリなので画面遷移はスムーズで演出もリッチ。

でもそういうゲームはもう何本もあるんです。特徴はクエストでのバトルのシステム。
「パズル&ドラゴンズ」はタイトルの通り、画面下に並んだストーンパズルでバトルするんです。

「あ、海外のPuzzleQuest2と同じね。」と思い当たる人もいるでしょう。僕も最初そう思ったのですが、、裏切られました。
パズルのルールも違いますし、パズルとバトルの絡め方もオリジナルの面白さ。そのせいもあって、巷のソーシャルカードゲームとも別モノの面白さに仕上がっていて、何やらソーシャルカードゲームの新しい基軸になりそうな予感さえします。

とっかかりのパズル、習熟と応用を発見する嬉しさ

最初は、よくある3マッチゲーム(ストーンを3つ並べると消えるタイプのゲーム)だと理解して、2つ並んだストーンに同じ色のストーンをくっつける方針でプレイしていきます。
ところがこのゲームのストーンは、ドラッグでどのマスにも動かすことができるので、そのドラッグの軌跡上の他のストーンの位置もどんどん動いていきます。これを活用することで、1回の移動で他のストーンを自在に並べ替えて大量に消すことができるんです。ゲーム序盤はそこまで考えなくてもすんなり進めることができますが、徐々にこのテクニックが必要になってきます。そしてこのテクニックを使いこなせてくるとすごく気持ちいい!
最初は3並べゲームとして説明不要で取っ付きやすいというメリットがあり、プレイヤーは自由に遊べる。やりこんでいくと難易度が上がり壁にぶつかることでユーザー自身が手だてを考え求めて、応用テクニックを見つける。「あ、なるほどこうすればいいんだー」という発見ができる楽しさがあるんです。

上級者テクニック via:appbank

とにかくこの変則3マッチタイプのこのシステム、とてもよく考えられています。ストーンをタップする前にじっくりどう動かすか考えることができ、ドラッグを開始するとドラッグには制限時間があるので緊張感が生まれます。そうそう思いつかない。僕がプレイしてきたゲームの中では初めて見る仕立てなのですが、うーん誰が考えたのでしょう。すごい。

コンボ感

ゲームたるもの、この「コンボ感」があるとないでは楽しさが大きく違ってくると思います。
このとき大事なのはコンボの演出方法。「パズル&ドラゴンズ」では自分のキャラの攻撃力が消えたストーンのコンボ回数に応じてアップするのですが、攻撃力の数値がどれだけ上昇したか以上に、コンボのたびに音(SE)がグングン上昇していくことが気持ちよかったりするんです。もしコンボ回数に応じてSEの音階が下がっていったりしたら気持ち悪いでしょう?それはやらないとしても、同じ音階の音を使い回しちゃうことはありえなくもないですよね。でもマリオがノコノコを蹴っ飛ばして敵をなぎ倒していく時、どんな音が鳴ってましたかっていう話ですね。
コンボ要素を入れることと、コンボできたらちゃんと褒めること、というのは僕もゲーム作るときは大事にしたいなと考えています。

負けるとちゃんと「くやしい」

ストレスとそれを克服した時の快感、これもゲームの大切な要素ですから、敵にやられてゲームオーバーになっちゃうこともあります。この時いちばんいいのはユーザー自身に「自分がミスしたので負けちゃった!」と思わせて「次はもうちょっと上手にやってみよう」と再戦するモチベーションを持たせることです。
最近のソーシャルカードゲームは、カードのパラメーターのみで勝敗が決まるゲームが多く、実はバトル前に数値的に勝敗は決していて、ユーザーはボタンを押すだけだったりします。ですから負けた時は「カードが弱かったんだ!」という事実だけを押し付けられるのみ。それではということで、またクエストをしばらくこなしてレベルを上げるか、ガチャやトレードでより強いカードを手に入れるかになってくるのですが、このシステムのデメリットは再戦するまでに時間がかかること。 カードを強くするのも時間かかるし、昨今のソーシャルカードゲームでは1回の戦闘で全体力を使い切るので、課金アイテムで体力回復しないとそもそも即時リベンジがしにくい。スマホになっても大半はその仕立てを引き継ぎがちでした。
鉄は熱いうちに打ってほしいのと同様、ゲームでもやられてからリベンジまでの時間は早ければ早い方がいいと思うんです。その方がリベンジできたときの感動も大きくなるから。

テクニックとラッキーのバランス

プレイヤーに「自分のせいで負けた」と思わせたいのに、運の要素が入るのはどうなのよ?いやいや運の要素があるからこそゲームは楽しいってもんですよね。
次こそはいい感じのストーンがやってくるかもしれない!ラッキーで勝てるかもしれない!と思わせる仕立て。もちろんユーザーテクニックとラッキー要素のバランスが大事。
「負けた、、あそこでミスったかなぁ。次やれば運良く勝てるかも?」→「勝った!僕って天才!!」
と思わせる絶妙なバランスがとれてるゲームはきっと面白いんです。マリオで調子に乗ってBダッシュで死んだ時、ドラクエでいけると思って回復せずに攻撃したら全滅した時、どちらも自分の選択の非を認めることができたし、逆にうまくいったときは得意げになれました。それが味わえるのがゲームなんだと思っていたら、ソーシャルゲームの登場でそれがなくても別の魅力で成立するタイプのゲームが出てきて、昔のゲームで育ったユーザーは戸惑った。その点では「パズル&ドラゴンズ」は前者に近い心境を味わえるゲームだと思います。

シンプル

クエストにパズルという新しい要素が足されている分、「パズル&ドラゴンズ」にはユーザー対戦バトルやトレード、ギルドなど、ガラケーでよくある機能がなかったりします。だからゲームが煩雑になっていなくていいです。チュートリアルは短く、このゲームの特徴であるパズルゲームが早速始まる導線になっています。UIもガラケーの前提にとらわれない、スマホに最適なUIになっています。

ガラケーのUIルールではなく、AppleのHIGベースでデザインされていますね。

ほどよい課金体系

「パズル&ドラゴンズ」の課金アイテムは「魔法石」だけです。この魔法石を1個消費して体力回復したり、カード袋の上限を増やしたり、魔法石5個消費してレアガチャを回したりするようになっています。魔法石の使い方をプレイヤーが自由に選べるので、自己責任感が高く、課金消費への抵抗感が軽くなります。また、魔法石は新規ダンジョンをクリアすると1個もらうことができるので、そこで頑張れば無課金でもレアガチャが回すことができます。ダンジョン数は有限なので、よく考えるとそんなに個数が手に入るわけではないのですが、無課金スタイルのプレイヤーには「無課金でももしかしたら!」と思わせ、課金プレイヤーには「無課金でも手に入るものをちょっと課金してちょっとだけゲットしよう」という課金で圧倒的優位に立ってしまう背徳感が軽減されるという効果があるのではないでしょうか?
シンプルに魔法石に集積させることによって、いい意味でのはぐらかし方ができていて、それが課金の心理的障壁を下げているように思います。
あと、ダンジョンの途中でやられてしまった時、魔法石を1個消費してその場でコンティニューすることができるので、思わずここで貴重な魔法石を使ってしまうことがあります。でもこの時、自分がミスしたせいでやられてしまったので、残念ながら1個使おう、、ちょっと卑怯だけどトホホ。という心境になるのです。ここでも「自分のせいでやられた!」と感じさせる仕立てのメリットが活きています。

ガラケーからスマホになっていく中、カードゲームが進化するのは必然なので、これからいろんなアイデアが出てくるかと思います。個人的には、ガラケーの決定キー押すだけでは物足りない、とはいえ Magic the Gathering ほどの込み入った戦略性と事前知識をユーザーに要求するのは大げさだ、その間ぐらいの、ほどよく頭を使って、かつタッチインターフェースの良さを活かせるカードバトルというのを僕も前から考えていて、そこそこ考えた上で2週間コーディングして形になってきていたのですが、「パズル&ドラゴンズ」をプレイして、自分が考えたバトルの仕立ての甘さにガッカリしました。やり直しです。

そんなこんなで時間があればついついプレイしてしまう「パズル&ドラゴンズ」おすすめです!

あと僕も最近「Cat A Lot」というiOS/Androidのブロックゲームをリリースしたのでもしよければプレイしてください。

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